■ 中国語を学ぶ意味

私は中国語を学ぼうとする人たちに常日頃言っていることがあります。
好む好まざるにかかわらず、中国の存在が日本にとって重要なことは明白なのだから、このような冷えた関係のなかでもしっかりと学ぶように。いつか花が咲くのだから、その時に安易なブームで学ぼうとする輩は長続きしないし、担い手にはなれない。今こんな時期だからこそ腰を据えてじっくりとやりましょう、と。
私が中国語を学びだしたのは1970年、当時中国語を学ぶことは奇異に感じられた世の中だった。紆余曲折を経て今もずっと学習中の私です。
やればやるほど今の中国(体制と社会)が嫌になるけれど、でも死ぬまで学習です。

以下の在日中国人の記事には、私も息子を高校卒業後に上海へ留学させた経緯と相共通するところもあって、深く感じるところがありました。

e0094583_7353934.gif日中衝突の今だからこそ中国語を学ぶ意味;(newsweekjapan 4月23日号掲載)
趁中日冲突学习中文的意义;(newsweekjapan刊登于4月23日一期

歌舞伎町案内人の目から、思わず涙がこぼれた──。
久々にヤクザとトラブルになって監禁されたわけでも、浮気が見つかって中国人妻にハイヒールで頭を殴られたわけでもない。2番目の日本人妻(私は4人と6回結婚している!)との間に生まれた「二男」(3人の息子の母親はみな別人だ!)がこの春、大学に入学したのだ。スーツ姿で入学式に出た息子の晴れ姿を見て、中国で小学校しか出ていない私はとても感動した。
这是个连歌舞伎町案内人都不由得热泪盈眶的故事——
不是因为多年之后又和黑社会发生矛盾而身陷囹圄,也不是因为婚外情曝光而被现任中国籍妻子用高跟鞋猛砸了脑袋。而是因为我“二儿子”今年春天上了大学,他是我第二次结婚的对象——日本籍——和我生的小孩(话说我三个儿子的母亲都各不相同啊!)。看到儿子身着西装出席入学典礼那风度翩翩的样子,我这个在中国只读完小学的人,真是感动不已。


息子が入学したのは東京の国士舘大学。中国語・中国文学専攻だ。国士舘は戦前の右翼団体・玄洋社の流れをくむ私塾として創設され、一般的に右寄りの学校と思われている。「右」にやたら敏感な在日中国人の先輩の中には、「あの学校の『傾向』をキミはまったく理解してない!」と、マイクロブログの微博(ウェイボー)で私を批判する人もいた。
我儿子考上的是东京的国土馆大学,攻读中文•中国文学专业。国土馆是继承了战前的右翼团体、玄洋社的思想而创立起来的私塾,普遍认为这是一所右派学校。对“右”的倾向极为敏感的在日华人前辈中间,还有人在微博上批评我道,“你根本不了解那所学校的‘倾向’!”。

ただ警察官への就職率こそ高いが、国士舘大学も今はごく普通の私立大学の1つにすぎない。右翼思想を授業や課外活動で露骨に押し付けられることなどない、と聞いている。今年の入学式で新入生代表として式辞を読んだのは、私の息子と同じ中国語・中国文学専攻の新入生だ。息子が中国語を勉強する学科に入ったのは、「中国人の息子である限り、中国語が話せるようになってほしい」という私の気持ちを酌み取ってくれたから。とはいえ、中国語を学ぶ日本人の数は3年前に尖閣諸島をめぐって中国と日本が大ゲンカを始めてから減り続けている。国士舘大学の中国語・中国文学専攻の受験生の数はここ3年で4分の3に減少。「中国語ジャーナル」という学習雑誌も、残念ながらこの春で休刊になった。
不过,国土馆大学毕业生从业警官的比率特别高,现在也不过是极其普通的私立大学之一而已。我听说,这所学校在课内课外都不会露骨地强行灌输右翼思想。在今年入学典礼上代表新生发表致辞的,和我儿子一样,是中文•中国文学专业的新生。我儿子之所以选择学习中文的学科,是因为体谅我“毕竟你是中国人的儿子,还是希望你会说中国话”的心情。但话说回来,自从3年前中日两国开始为钓鱼岛起争端以来,学习中文的日本人,数量逐年减少。而这3年来,报考国土馆大学的中文•中国文学专业的考生人数,减少了四分之三。连中文的教学杂志《中文周刊》,也遗憾地在今年春天停刊了。

日本人が中国語を勉強する熱意を失いかけているのは、ある意味当然だ。デモの暴徒が外国系のスーパーで大暴れし、警察が人権活動家を平気で弾圧し、共産党幹部がセックスする姿を映した写真や映像が次々とネットに流れる......そんな国の言葉を、学びたいと思う人が増えるほうが不思議というものだ。
日本人对学习中文的热情开始冷却,某种意义上说是一种必然。游行示威的暴徒们在外国人开的大商场里胡作非为、警察若无其事地镇压人权活动家、共产党干部的性丑闻照片和视频接二连三地在网上疯传……国家如此不堪,想学这门语言的人数能增加才怪呢。

■「Xデー」後は引く手あまたに
ただし、こんな中国がいつまでも続くとは限らない。ずっと言い続けているが、中国人が4000年の歴史で初めて手に入れた自分たちのメディアである微博が、徐々に言論の自由を広げている。「結局は中国政府にコントロールされている」と考える悲観派もいる。もちろん一理あるが、私はあくまで楽観派。微博もビジネスとして儲けなければ成り立たないのに、政府の言いなりになって検閲を続ければ、いつかユーザーに見放される。
■“X Day”之后,奔走相告
但是,中国也不会一直都是这幅模样。我也老生常谈了,中国人在经历了四千年的历史之后,终于有了自己的媒体平台——微博——慢慢地扩大了言论自由。也有认为“最终还是会被中国政府控制”的悲观主义者。当然这也不无道理,不过我一直都是乐观主义者。微博也是商业性质的,要是赔本就运营部下去了,如果总是对政府言听计从,总有一天用户会退出的。


巧みに政府とユーザーの間のバランスを取りながら、結果的に微博によって少しずつ自由が広がった中国で、人民の怒りに火が付く出来事が起きたら──。10年前のSARS(重症急性呼吸器症候群)で、胡錦濤(フー・チンタオ)政権は一歩間違えば「大火事」になるところだった。今回、上海近辺でくすぶっている鳥インフルエンザの流行だって、ひょっとしたら中国を変えるきっかけになるかもしれない。もし民主的で開かれた中国が新たに誕生したら、そのとき間違いなく必要になるのは中国語だ。今の調子で減り続けていたら、逆に「Xデー」のときに中国語ができる日本人はあちこちから引く手あまたになるだろう。
中国有微博巧妙地维持着和政府及用户之间的平衡,结果逐渐扩大了人们的言论自由,要是发生了点燃人民怒火的事情的话……十年前,非典SARS肆虐,如果胡锦涛政权出现一点失误,则会酿成“大惨案”。而这次在上海周边地区蔓延的禽流感,说不定可能会是改变中国的良机。如果新诞生了民主开放的中国,这时中文就毫无疑问地成为了必要沟通手段。按现在的比率持续减少的话,到了“X Day”的时候,反过来,会说中文的日本人就会奔走相告,邀人学习中文了吧。

私の息子は正直、勉強が好きな子供ではなかった。入試も、バレエ団での活動や子供時代のタレント活動が評価された部分が大きい。ただ、出身大学の名前だけで生きていける時代はとっくに終わった。大学に入学してから何をどう学ぶかで、将来も変わる。
息子よ、キミはこれから4年間、大学でしっかり中国語と中国を学んでほしい。無事卒業した後は、自由になった中国で、父のように「案内人」をするのもいいかもしれない(笑)。
说真的,我的儿子并不好学。高考时也是因为他在芭蕾舞团的活动经历,以及童年时期的艺人活动经历给他加了不少分。但是,现在早已不是凭借母校的名头在社会上生存的时代了。在大学里的所学内容和学习方式不同,未来也会不同。
儿子啊,希望你接下来的四年,在大学好好地学习中文、了解中国。等到你顺利毕业,也许你还可以在自由的中国,像你老爸这样,做个“案内人”哦。

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by officemei | 2013-10-26 09:01 | ■中国語