■ 出草(首狩り)

唐突ですが、つい最近発生した北京天安門での事件報道(ウイグル族が車で突入・大破炎上)に接し、私はある映画を思い出しました。
その映画の一シーンにこのような言葉が出てきます。
文明が我々に屈服を強いるなら、俺たちは野蛮の誇りを見せてやる

中国には新疆ウイグル自治区、寧夏回族自治区、内蒙古自治区、広西壮族自治区、西蔵自治区と五つの自治区がありますが、この自治区というのは漢族の視点から見た異民族の自治領域です。にもかかわらず、漢族の流入により彼らは人口的にも社会的にもマイノリティに甘んじています。要するに漢族に統治された植民地ととらえた方が分かりやすいでしょうか。中国の地図を見て、これらの自治区と青海省(ここもチベット族の地)を塗りつぶすとわかりますが、ほぼ中国の領土は半減します。
自治区の名称を植民区と呼んだ方が妥当かもしれません。特にウイグルとチベットは漢族の支配に抵抗していますので、今回の事件もその一環です。
文明が我々に屈服を強いるなら、俺たちは野蛮の誇りを見せてやる
漢族が我々に屈服を強いるなら、俺たちは民族の誇りを見せてやる
この言葉が耳について離れません。

e0094583_19132254.jpg冒頭の映画とは、2011年に台湾で公開された「賽德克·巴萊(セデック・バレ)」のことです。
この映画は実に見ごたえがありました。
台湾の映画ですが、全篇台湾原住民のセデック語と日本語だけで、中国語はほとんどでてきません(大多数の台湾人もそれではまったくわからないので中国語の字幕がついています)。
1930年(昭和5年)10月27日に、当時の台中州能高郡霧社(現在の南投県仁愛郷)で起こった台湾原住民による抗日暴動を描いたもので、日本史では「霧社事件」と呼ばれています。
大陸で盛んに上映されている安っぽい反日映画とはまったく異なる出来栄えで、決して反日映画ではありません。善玉と悪者という位置づけではなく、当時の台湾統治に関わった日本人、言葉を換えれば文明的なものと、気高く自然とともに生きてきた台湾原住民が、必ず負けるとわかっていても立ち向かう彼らの誇り、その双方の戦いのさまを一つの物語に仕立てた映画です。
台湾原住民については後日詳細に説明したいと思います。
さて、かつての台湾原住民には、敵対部族の首を狩る風習がありました。これを「出草」と言います。一人前の成人男子と認められるには、必ず首狩り(出草)を行なわなければなりませんでした。

この映画に登場するセデック族はタイヤル族系統の支族だと思いますが、ビビアン・スーも出演しています。彼女の母親も確かタイヤル族だったと記憶していますが。
それと、日本人の警官役で関西の芸人・木村祐一が出演しています。辺見えみりの元夫の彼です。
映画の中では可哀そうにセデック族に出草され、首が飛ぶシーンがありました。
台北南郊の温泉地として有名な烏來にある「烏來泰雅民族博物館」に行けば、タイヤル族の歴史、伝統文化、生活風習、宗教信仰、祭典行事などの展示を見ることができます。

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賽德克·巴萊(賽德克語:Seediq Bale   {發音}(帮助·信息))是一部2011年上映的分為上下兩集的臺灣電影。片名《賽德克·巴萊》意為「真正的人」,在賽德克語,賽德克(Seediq)是人的意思,而巴萊(Bale)是真正的意思。 本片分为上下两集:上集以象徵日本的太陽旗為名,由1895年日軍占领臺灣開始,到1930年莫那·魯道带领族人反抗日本的统治而引发霧社衝突; 下集《彩虹橋》則進一步描述日軍大举進犯霧社,莫那·魯道帶領賽德克族浴血抵抗日軍的過程,並深入刻畫族人從容犧牲後,越過彩虹橋回歸祖靈的故事。
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by officemei | 2013-11-16 03:06 | ■台灣