■青島のハッピーウエディング

フフホトから天津経由で青島着。
市内に至る道中は桃の花が満開。
青島はいつ来ても気持ちが落ち着く。
今、中国のまちで清潔感を感じさせるところは大連・青島・アモイだ。
特に青島は「中国」を感じさせない、きれいなまちだ。
適度な大きさ、旧市街の洋館、新市街のビル群と戸建て邸宅、海の香り豊かな長い海岸線。
新鮮な海の幸にもありつけるし、都会の便利さも享受できる。
山あり海あり坂もある、実に洗練された街並みだ。ちょっとした神戸の雰囲気。
市内の公園では何万本もの桜が花盛り。ジャスコもある。
日本企業の進出により長期滞在中の日本人もけっこう増えたが、圧巻は韓国の勢いだ。
ここ山東省は海を隔てて朝鮮半島があり、韓国の進出には脅威すら感じる。

さて、
宿泊先のクラウンプラザで派手な結婚披露宴が催されていた。
一仕事終えてホテルに着くと、メインエントランスは人だかり。
10人ほどの楽団が太鼓・銅鑼・チャルメラなどの伝統楽器を演奏し、耳をつんざくばかりの爆竹の音。
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テレビ局のクルーらしき数人が撮影機をまわし、祝いの獅子舞が披露される。
物見高い中国の人たちに混じって私も好奇の目で見物。
やがて新郎が新婦を抱え、獅子舞の獅子を跨ぎロビーに入る。紙吹雪、爆竹。
外の見物人は一斉に散り、私もやっと入場。
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披露宴に向かう華やかな一団、盛装の白人もちらほら。
偶然にも新郎新婦と同じエレベーターに乗り合わせた。
新婦は涙でアイラインがぐちゃぐちゃ、純白のウエディングドレスを着た、可愛いパンダ状態。
新郎は高揚した気分からか、さっき新婦を抱えた疲れからか、大きく息をしていた。
私以外は親族友人らしく、英語と中国語が飛び交う。

声をかけてみたくなった。
「おめでとう」
「ありがとう」
「青島の人じゃないね」
「僕たちはアメリカ華僑、彼女は山東だ」
「へえ~、いったいどこでこんな美しい人をみつけたの?」
「留学先の青島大学のキャンパスで」
「そうなんだ、お幸せに」
「ありがとう。あなたも青島じゃないね、どこ?」
「日本人だよ」
「ほんと?」

ドアが開く。
「今夜はがんばってね!」
「はは、やってやるさ!」

アメリカ華僑の男性と中国人女性の国際結婚(?)。
都市生活者や大学生などインテリジェンスな階層でこの種のグローバル化が浸透している一事例。

旧市街地の「八大関」風景区は1930年代から続く別荘地。
旧ドイツ租借地の面影も残る瀟洒でレトロな洋館、手入の行き届いた庭。
整然と区画割された広い敷地。街路樹から小鳥のさえずりが聞こえる。
眼を閉じれば波の音、潮の香り。都会の真っ只中の別世界。

突如、この静寂を破る一団が現れる。
写真館主催の結婚記念写真ロケ地ツアーのご一行様。
タキシードとウエディングドレスのカップル。それも100組ははるかに超えている。
専属の撮影スタッフがそれぞれついているので、びっくりするほどの人数だ。
そこここでポーズをとって写真に納まっている。なんの羞恥も感じずに。
安っぽいレンタル衣装のためか、ウエディングもタキシードも形はやや崩れ、白さは褪せている。生地は薄く裾は汚れていて、履いている靴は運動靴だったりサンダルだったりしてなんとも不釣合ではあるが、そんなことにはお構いなくあっちでポーズこっちでポーズ。
新婦は高揚し、新郎は早く終わらないかといった顔。
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一斉風靡したTVドラマ「中国式離婚」のロケ地である青島で、まさにこれから中国式離婚に向けてスタートする若い新婚カップル。(皮肉に過ぎる)

それもこれも、中国で一番ロマンチックなまち「青島」だからこそ。
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by officemei | 2006-04-17 04:32 | ■山東