■台湾:守勢に立つ外交

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台湾が外交関係をめぐる中国との争いで守勢に立たされている。中国は経済力と国連での影響力を背景に、台湾と外交関係のある国に接近。これに対し台湾は、首脳の訪問などで中南米や南太平洋を中心とする25カ国との外交関係を維持しようとしているが、中国への有効な対抗策は見いだせないのが現状だ。



ハイチ
新政権、訪問断る
台湾外交部(外務省)は29日、蘇貞昌行政院長(首相)が5月14日に予定していたハイチへの訪問が、中国の圧力で困難になったと発表した。政情不安が続いていたハイチでは今年2月、6年ぶりに大統領選が行われ、プレバル元大統領が当選。蘇行政院長はハイチ側の招きで、陳水扁総統の特使として大統領就任式に出席する予定だった。
中国は04年3月の国連安全保障理事会での決定に基づき、初めての平和維持活動(PKO)参加となる警察部隊をハイチに派遣。この部隊派遣が台湾と外交関係を持つハイチの切り崩しを狙ったものとの見方もあった。
台湾外交部は29日発表した声明で「中国側が国連を通じてハイチに圧力をかけた。ハイチは、今年8月に国連安保理で行われる(中国の)平和維持部隊の駐留継続の協議が不利になり、国の安定に影響を与えると伝えてきた」として、ハイチ側から訪問を断ってきたことを明らかにした。
陳総統も5月に中南米訪問を予定しているが、日程は固まっていない。
 
ソロモン
親台派の首相辞任
南太平洋のソロモン諸島で、台湾との外交継続の姿勢を示していたリニ首相が4月26日に突然の辞任を表明し、台湾側に衝撃を与えている。
ソロモン諸島は4月5日、03年7月にオーストラリア主導の平和維持部隊が派遣されて以来初の総選挙を実施。18日の首相指名選挙で副首相だったリニ氏が選出されたが、反対する住民らによる暴動が発生した。
台湾の中央通信によると、ダウナー豪外相は「台湾と関係する華僑が選挙期間中に買収を行ったとのうわさが暴動の発端。中台の外交を巡る争いが絡んでいる」との見方を示したという。
台湾外交部(外務省)は、辞任報道にすぐに反応。呂慶龍報道官は「ソロモン諸島の国会議員の多数は台湾に友好的であり、外交関係は影響を受けない」とのコメントを発表した。
中国の温家宝首相は4月にフィジーを公式訪問し、南太平洋諸国との関係強化を通じ、台湾の友好国の切り崩しを図ったばかり。ソロモン諸島の野党有力議員は「当選後に台湾との断交も考慮する」と表明しており、政権が代われば台湾との関係に影響を与える可能性も指摘されている。


台湾と外交関係のある25カ国
南太平洋 6
ソロモン諸島、パラオ、ツバル、マーシャル諸島、キリバス、ナウル

中南米 12
ハイチ、コスタリカ、グアテマラ、パラグアイ、セントビンセント・グレナディーン、ベリーズ、エルサルバドル、ニカラグア、ドミニカ共和国、ホンジュラス、パナマ、セントクリストファー・ネビス

アフリカ 6
ブルキナファソ、チャド、マラウイ、サントメ・プリンシペ、スワジランド、ガンビア

欧州 1
バチカン
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by officemei | 2006-05-01 19:05 | ■台灣