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■墨攻

日本、中国、香港、韓国の共同で製作された歴史超大作「墨攻」。
主演は、アジアが誇るスーパースター、劉徳華(アンディ・ラウ)。
歴史に忽然と現れ、消えた墨家の謎とその戦いを描く。
日本に先立ち中国、香港で公開され大ヒット。

■墨攻_e0094583_18155458.jpgさて見終っての感想。

この映画は、アジア各国共同制作によるグローバルな展開を興行的に可能にした。
数年前から、映画界では日本、中国、香港、韓国の俳優がそれぞれ別の国の映画で主演或いは共演するようになっていたが、構想・資本・スタッフ・キャストすべての映画作りにおいての共同制作がうまくいったのは、今回初のことだろう。
今後この流れは徐々に主流となっていくだろう。

舞台は中国春秋戦国の時代。ある意味、現代の国際情勢に相似する。離合集散、合従連衡。
そのような世情に「非戦」・「専守防衛」の意義もじんわりと心に残るが、はたして中国の観客はこの映画が日本で伝説的な人気を誇る同名のコミックを原作にしていることを、どれだけ認知しているだろうか。
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朝鮮日報より~
文化のウィン・ウィン
北京から南西方向に向かってバスで3時間を走った。一歩一歩を踏むたびに土のほこりが立ち込める。

劉徳華(アンディ・ラウ)、アン・ソンギが、2500年前の春秋戦国時代のどっしりとしたよろいを着て、相手を睨み合う。韓国、中国、日本、香港が共同投資した時代劇『墨攻(ぼくこう)』の撮影現場だ。

この映画は1600万ドル(およそ160億ウォン)の予算を、韓国のポラム映画社、香港のコムスタック社、日本のNDF、中国のファイブラザーズがちょうど4等分した。

4か国の俳優がスクリーンで共演するのはもちろん、演出と武術は香港、撮影・照明は日本、美術・現場のスタッフは中国が担当するといった徹底した「国際分業」の形で製作されている。
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4か国が手を組んだ理由はもちろん、経済的利益のためだ。

韓国側プロデューサーのポラム映画社のイ・ジュイク代表は、「制作費160億ウォンの大作を製作しながら、リスクを抑える一方、期待収益を最大化できる最善の手法」と述べた。

その結果、もたらされたものは「文化的ウィンウィン(Win-WIN)」だ。日本側の企画を務めた井関惺プロデューサーは、「アジアの才能に満ちた映画関係者が、力を結集する相乗効果の場」とし、「ある一国の排他的支配ではなく、文化融合(コンバージョンス)の典型」と述べた。

この映画はこちらから鑑賞できます;