■人口問題

年度が異なるが、2003年度調査によると、上海の9つの中心市区の人口密度は28,819人/km2を数える。

特に市中心部の黄浦区などは50,943人/km2に及ぶなど上海は超密集社会を形成している。

この数字は住民登録データによるもので、未登録者の流入者を入れると、ぞっとする。

人・人・人だらけ。

因みに東京の人口密度5,694人/km2(2004年度統計)


1949年、中華人民共和国建国当初の人口は5億4000万。
内戦の終焉、平和の到来により、人口爆発が起こることが予想された。
1957年、北京大学学長で経済学者の馬寅初は全人代に「新人口論」を提出。経済発展のためには人口を抑制しなくてはならないという人口抑制論。

これに対して毛沢東は馬寅初を批判。
アメリカとの全面核戦争を想定し、人海戦術で戦争に勝ち残るためには、人口は多ければ多いほど国の武器になる、因って人口を増やすべし、という考え。

馬寅初の「新人口論」は厳しく批判され、馬は社会的に葬られる。
その後、1960年代にはベビーブームが到来。
1975年(文革末期)には人口9億2000万に増加。

毛沢東逝去、文革の終息を経て、漸く人口抑制が不可欠と認識され、1979年に「一人っ子政策」が始まる。馬寅初は名誉回復を果たすが、既に98歳の高齢となっていた。

一人を誤って批判したがために、三億人もの人口を増やしてしまった(錯批一人,誤増三億)ということだ。

さて、2007年現在の人口はとっくに13億を超えた。
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「一人っ子政策」には人権問題等賛否両論があるが、中国の人口抑制に対する効果は確かにある。

但し、その結果年齢構造の極端な不均衡から、21世紀中に高齢化社会を迎える。

更には、中国の封建的思考による男子尊重により、妊娠後胎児が女子と判れば中絶したり、出産後に間引くことも多々ある。
その結果、男女比率が極端に不均衡。
このことが将来どのような影響を及ぼすか不気味だ。

次に、食糧問題。
豊かになったことで食糧需要が多岐に及ぶ。
ところが、国土の広大さに比べ人間居住可能範囲は限られている。
従って穀物生産可能面積も意外と狭い。

となれば、国内供給では追いつかないので、食糧輸入に頼らざるをえない。
しかし、10数億人の腹を満たせるだけの供給源は海外のどこにもない。

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加えて、森林や耕地、草地の減少と劣化、砂漠化などの深刻な環境破壊や発展至上主義のもたらした深刻な環境汚染を抱えている。





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国土は疲弊し、環境は破壊されて、しかも人口は多く、食糧需要は増加するも供給不足。

実に深刻・・・
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