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■映画「向日葵」の背景

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映画「向日葵」のDVDを観賞、三回目。
日本では2006年に公開されている。
邦名は“胡同のひまわり”
中国激動の現代史を背景にした、父子の30年にわたる物語。
■映画「向日葵」の背景_e0094583_23273558.jpg主人公・張向陽、1967年北京に出生。
向日葵(ひまわり)のような人生を息子に送らせたいと願った父が“向陽(シャンヤン)”と命名する。

この物語は1976年から始まる。
北京の胡同に暮らす母子のもとに6年ぶりに下放から父親が帰ってきた。
文化大革命の時期、知識人階級や官僚らが僻地で強制労働につかされたことを下放という。


母親は夫の帰還を喜ぶが、9歳のシャンヤンは、父の記憶も薄く馴染めない。
下放中の重労働で手を潰され、絵が描けなくなった画家の父は、夢を息子に託すべく絵を教え込もうとするが、遊び盛りのシャンヤンは抵抗し、厳しい父に反発する。

この1976年、私は北京に暮らしていた。
映画のシーンには、唐山地震発生時の北京の様子が描かれている。

夏だった。
胡同の四合院も多く倒壊した。
私の住んでいた建国門外斉家園外交人員公寓もひどく揺れた。
当時、北京在留邦人は数百人。
JALの特別救援機が来て、殆どの邦人は一時避難のために帰国する。
独身・単身赴任の大使館員数人が庭にテントを設営し居残った。
私もその中のひとり。

更に、シーンは毛沢東逝去、四人組打倒へと移る。
私は当時、いずれも北京にいて、その激動の歴史の真っ只中にあった。
この映画を見ていると当時のあれこれが生々しく脳裏に浮かんでくる。
この時代のこの場所(北京)にいた者として、万感胸に迫る・・・

映画のストーリーは更に続き、
1987年。大学受験間近のシャンヤン、19歳。恋、破局、父との絶縁。
1999年。新進現代画家となったシャンヤン、32歳。父子の確執、そして和解。
ラストシーンは向日葵(ひまわり)・・・

70年代の中国は、文革による苦難の社会だった。
政治的に辱められたり不公平が巷に満ち、基本的に皆貧しかった。

それが90年代末になると、社会は競って富裕を目指す。
貧富の差が顕著に現れてきた。
閉ざされた社会に外国の思想や文化がどっと押し寄せる。
若者はこぞってそれを受入れ、大きく変化していく。

親世代は時代背景や価値観の違いから、思想のみならず、この急激な社会的変化がなかなか受入れられない。

そんなこんなのストーリーはまさに中国の現代そのものだ。

更に言えば、「皆貧しかった時代」を知らない世代が主流となってきた。
日本も同じ・・・

翻って、
私は国交回復以前に中国語を学び始めた。
当時は中国に留学することなぞ、政治的信奉者以外はまずできなかった。
1972年国交回復、しかし中国は極左の時代、竹のカーテンにまだまだ閉ざされた国。
私にとって、中国で数年暮らす方法とは、北京に開設された日本大使館で働くこと、それが最善の選択肢だった。
そして1975年に夢は叶い赴任する。
それから今日に至るまで、長い年月を中国と係わってきた。

息子は今、上海に留学、中国語を専攻している。
私の叶わなかった留学の夢を彼は択んだ。
親として、いろいろと口喧しくなるのは期待度が大きいからだが、時代の違い、経験の違いからくる中国に対する思いが異なることに、いつも苛立ちを覚える。
違って当然のこととわかっていても、こと中国のことになると主観が入ってしまう。
同じものを択んだ父子はどうあるべきなのか・・・


1976年,中国发生了几件大事,毛主席逝世、“四人帮”被粉碎,这对于中国人来说意味着一个时代的结束。
很多在文革中受压迫、受迫害的人终于看到了希望。

1978年,邓小平开始了中国的改革开放,中国人的生活开始发生了变化。
从八十年代到九十年代末的二十年间,整个中国进入了全速发展时期。中国人的生活观念和生活形态都发生了巨大的改变,整个城市面貌也发生了翻天覆地的变化,人民生活水平确实得到了很大的提高。

但是在这种变化中也存在着大量的问题,外来文化的进入,让中国人盲目地摒弃了传统,中国人传统的一些生活方式开始瓦解,传统的文化开始没落,取而代之的是对西方社会盲目的崇拜,对现代化盲目的追求,对金钱贪婪的渴望,整个中国都处在一个新旧交替的过程中。

这部电影分为1976年、1987年、1999年三个部分,通过这部电影可以看到中国这三十年的变化。

这种变化我们不是简单地通过历史事件去展现,而是通过一个家庭的变化影射出时代的变化。
因为家庭是中国人最重要的社会基本组织,家庭关系也是社会中最基本的人际关系。
通过这种家庭关系的变化,我们可以看到中国人的生活观念发生了怎样的改变。

父子关系是很多家庭中最为紧张和微妙的一种关系。
影片通过塑造父亲和儿子,这两个非常有性格的角色,通过他们之间三十年的恩恩怨怨,带出了两代人在这三十年中的变化。

父亲代表着老一代的中国人,代表着经历过整个动荡年代的知识分子形象。
儿子则代表了改革开放以后成长起来的一批年轻人,一批处在新旧交替、对新生活充满渴望的年轻人。
家庭关系也是全世界人们共同关注的话题,父子关系是每一个人成长中都要去面对的问题。
by officemei | 2007-12-02 06:18 | ■北京