■再び「色・戒」について

昨夜、又鑑賞、これで5回目。
“色・戒”(lust caution)。
Lust(肉欲)とCaution(警告)。
この作品のDVD(盗版・無修正版)“色・戒”を値切って5元で買った。
場所は静安寺からさほど遠くない、万航渡路(旧名;極司非而路 Jessfield Road)の露天。
この通りがこの映画に深く関わっていることをあとで知った。
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1937年、日中戦争が勃発し中国国民党は分裂する。
重慶を臨時首都とする蒋介石・国民党政府と親日傀儡政権の汪精衛・南京国民党政府。

“色・戒”の歴史的背景は、重慶・南京両政府の特務機関が繰り広げる暗殺ストーリー。
そして抗日運動に燃える青年がこの暗闘の犠牲となっていく。
舞台の前半は1939年の香港、そしてメインは1942年の上海。
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多感な青年時代はえてして過激な活動に走るものだ。かつて日本の学生運動もしかり。
ましてや当時の中国では日本軍の侵攻により、救国抗日に燃える知識青年が各処で立ち上がる。

この映画のヒロイン・王佳芝は本土から香港に集団疎開してきた大学生。
仲間と共に愛国劇を上演し、観衆の好評を博す。

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次に彼らが企画したのは文芸活動ではなく実践としての愛国行動。
それは、特務機関「ジェスフィールド76号」の幹部である易黙成の暗殺という大それた計画。

「ジェスフィールド76号」とは、重慶国民政府の特務機関である藍衣社・CC団と熾烈なテロを繰り広げる日本軍の息のかかった対重慶特工総部のことで、上海にあったその本拠の住所「ジェスフィールド76号、現在の万航渡路(旧名;極司非而路 Jessfield Road)」が通称となった。近くの愚園路には汪精衛・南京国民党政府主席の邸宅もあった。

その特務機関の幹部・易黙成一行が香港に移住しており、これに近づき暗殺しようと謀る。
しかし、決行直前に易黙成一行は上海に帰ることになり未遂に終わる。
だが手引きをした男に暗殺計画が露呈しこれを仲間と共に殺害。
処女の王佳芝は易黙成に近づき誘惑するために、事前に仲間と性交渉の「訓練」をおこない決行にのぞんだ。自己犠牲・・・
学生の思い詰めた行動、殺人という生々しい体験、忌まわしい記憶から逃れるように王佳芝は身を隠し、やがて上海へ。

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王佳芝は上海の叔母宅に身を寄せ、学校に通っていたが、重慶国民政府の特務機関員となったかつての仲間が近づき、再度、易黙成の暗殺計画に誘う。

その易黙成は既に「ジェスフィールド76号」のトップとなっていた。
王佳芝は香港で使っていた偽装身分で再度、易黙成に近づく。
そして話題の過激なベッドシーンへ。

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特務という極限状況の中に身を置く易黙成の深層心理~それはセックスにのめり込む瞬間だけ恐怖心から逃れられる~
濃密なセックス、複雑に絡まる体位・・・
全神経を張り詰めていた易黙成は徐々に王佳芝に気を許す。

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千載一遇のチャンスがやってくる。
プレゼントに用意したダイヤの指輪を二人で宝石店に受け取りに行く。
用心深い易黙成はこのとき、まったく無警戒。
暗殺実行犯はスタンバイ。

ところがこの緊迫した状況下で王佳芝は易黙成に囁く。
「逃げて」。
事態を察知した易黙成は素早く逃げる。
その場を逃げおおせた易黙成は、王佳芝一味の銃殺執行命令に署名。

「患難之交、恩愛深」・・・
王佳芝の銃殺刑執行の時間、易黙成は王佳芝のベッドで、彼女を思い涙する。

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ヒロイン・王佳芝を演じた湯唯は浙江省楽清出身、1979年10月出生。

高校卒業写真・前から2列目右から3人目;
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1万人のオーディションからヒロインとして選ばれた。
彼女は北京中央戯劇学院の卒業生。
この大学の卒業生は中国映画・演劇界に多数の人材を輩出しており、女優では鞏俐も章子怡もここの卒業生。
ところが今日、この大学の公式サイトを見たら卒業生欄に湯唯の名前が無い。
2004年ミスワールド北京大会5位。第44回台湾金馬賞最優秀新人賞獲得。
これだけ注目され、活躍している卒業生なのに。
理由は不明、だが過激な性描写と漢奸とされる汪精衛・南京国民党政府の特務機関を扱ったこの映画に主演したことに起因するのだろうか?
更には2008年3月、湯唯が出演するCMが放映禁止になった。
別に禁止されるような内容でもないのに。
湯唯-大陸禁播片;
POND's Flawless White Range - Tang Wei (2008)


日本公開予告編;

さて、
この映画の過激なベッドシーンが中国上映の際、大幅にカットされ、そのことで多くの話題を集めたが、それはあくまで枝葉末節。
枝葉末節といえば、ヒロインのチャイナドレスは見事だった・・・

映画の原作は張愛玲の短編小説。
これを台湾出身の李安監督が映画化したが、原作からは随分と違ったテーマとなっている。
梁朝偉(トニー・レオン)の演ずる易黙成の実在モデルは、特務機関ジェスフィールド76号の工作員だった丁黙邨。
湯唯(タン・ウェイ)演ずる王佳芝の実在モデルは、女スパイで日本人を母に持つ鄭蘋如。
この映画が描く歴史的背景こそ大事なので、そのことについて中国語でメモしておきたい。

“色•戒”是有原型的,比起张爱玲的其他小说,这里的原型更加切实。

易先生的原型是丁默村,汪伪政权特务头子;王佳芝的原型是郑苹如,抗战前「良友画报」就登过她的照片,后来成为中统特工,参与刺杀丁默村,未获成功,反而被害。

抗战后审判汉奸,丁默村被判处死刑,罪状之一就是杀害了郑苹如。
这都是有记录可查的。

2006年年底,南京路上的老字号王开照相馆由于地下二层档案室内消防龙头突然爆裂,淹毁了大量老照片,只有少数放在高处的照片得以幸免,这件事发生后被各大媒体争相报道,在社会上引起了很大的反响。

在这次被发现的照片中,惊现一张美女照,照片里的年轻女子虽然漂亮程度不逊于任何影视明星,但是她身后却有着更惊人的秘密,更曲折、惊奇的故事・・・

1935年初的一天,吕班路的万宜坊88号搬入了一户姓郑的人家,一对中年夫妇带着两儿三女,当年这里属于高级住宅小区,能够入住的人都得有相当的经济实力。

这户新搬到万宜坊的人家里最引人注目的是他家的二女儿,曾经有一位见过她的学者形容郑家二小姐,“身材适中、面型丰满,穿着华贵而不刺眼,一眼看去,就知道是一个有教养的纯情女孩”这位郑家二小姐正是郑苹如。

年轻的她具备太多适合打探情报的自身条件,满怀爱国热情的郑苹如成为了一名“女间谍”。

之后不久她因着自己的皎好容貌、高雅气质、流利日语让日本首相近卫文麿的儿子近卫文隆对她一见钟情,随后她利用很多的有利条件打探到日本高层方面很多情报,由于中日战争的进一步发展扩大,她私自策划绑架了近卫文隆,企图以此要挟日本方面与中国和谈。

但是这次幼稚、冲动的绑架被中途制止,近卫文隆在毫不知情的状况下经历了一次绑架。
经过这次绑架事件,郑苹如开始被日本方面怀疑、监视,不得不离开了日本高层圈子。
后来她受命接近时任汪伪政权“七十六号”特工总部主任的丁默村。

丁默村是一名狡诈的老牌特务,要刺杀他绝非易事。
对丁默村的刺杀行动连续两次失败,尤其是第二次在西比利亚皮货行门前的枪击失败后,郑苹如虽然没有明确被暴露,但已经成为了唯一的怀疑对象。

在这样的情况下,郑苹如原本应该尽快离开上海,或者至少应该避避风头,但是她却为了探听丁默村情况继续和他联络。
丁默村每一次对她恐吓,都再一次的坚决了郑苹如刺杀丁默村的决心。

1939年12月24日下午,郑苹如出现在了泸西舞厅,她显然是精心打扮过的,平日里并不抽烟的她点起了一支香烟,一个小巧精致的手袋一直被她攥在手里没有放开过。
她约了丁默村在这里见面,已经过了约定的时间,丁默村却迟迟没有出现,而后“七十六号”的特工将郑苹如“请走”了。

在郑苹如被关押、审讯期间,她辩称自己虽然想要刺杀丁默村,但只是因爱成恨,只咬定是情杀。
在被捕关押两个多月后,郑苹如终于被杀害。
抗日战争结束后,丁默村被捕,经审判处死刑,1947年7月5日在南京监狱执行了对丁默村的枪决。


色戒背後的故事;




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by officemei | 2010-02-19 02:50 | ■上海