■上海行きつけの理髪店
“華安”は1920年代に創立された老舗の理美容店。
人民広場の向かい、国際飯店から金門飯店まで歩いていけばすぐにみつかる。
店に入ると中央にレジがあって、左側が理容、右側と奥が美容に分かれており、常時4、50人は収容できるスペース。
「全国ベストテン理美容店」にも選ばれたことがあるそうだ。
私は数年前から散髪はここ、と決めている。
常連客には老齢の紳士が多い。
かつての上海ボーイ(老克勒)は今も清潔な服と靴、そしてこざっぱりとしたヘアスタイルでこの店にやってきて、ベテラン理髪師と世間話などしながらひとときの散髪タイムを楽しむ。
“老克勒”是什么意思呢?
老克勒是什么意思呢?;
昔も今も、生粋の上海人は着飾ったりはしない。
気をつかうのは、清潔で清々しさを感じさせること、その一点だけだ。
文革時代でさえ、上海人はどこか違った。
汗臭くないシャツや工人服にきれいにまとめたヘアスタイルだった。
アラ・サンヘイニン(私たちは上海人だ)という矜持。
その雰囲気を今もあじわえる空間が、ここ“華安”だ。
カット、洗髪、顔剃り、整髪で68元。