■70年代の八達嶺
古いアルバムから;
70年代の八達嶺;
現在と違って観光客も少なく、誰もいない日も何度かあった。
そんな折には弁当持参で半日ほど長城で時間を過ごす。
風の音を聞きながら、思いを中国史に馳せると、匈奴やモンゴルの軍馬の嘶き、その蹄に蹂躙される漢族の恐怖感・警戒心が伝わってくるような気がした。
壮大且つ悠久の空間だ。

先日反町隆史主演の「蒼き狼」をDVDで見た。制作費をかけただけで、内容の薄い作品と酷評したい。
ただ最後のシーンは、モンゴルの大軍が万里の長城を越え、金国領内に侵入するところで終わる。ここだけはちょっと琴線に触れた。
我々「中国」をやった者からすれば、常に中国を核にして周辺地域を見る癖がついている。
日本の地図にしても、日本を中心として世界を鳥瞰する。
各国それぞれ地図の中心は違うのだが、なかなかそれがフィーリングとして実感できないものだ。
司馬遼太郎は、塞外(漠北)の民の眼で中国を見たい、と言っていたが、まさにその感がした。
内から長城に立てば騎馬民族の恐怖を感じることもある。
北から長城を望めば、中国の尊大さを感じることもある。
彼我の視点が違えばまったく異なる長城の景色が見えてくる。





















